
ゴールドとBTCが逆転⁈BTCは安全資産でゴールドはリスク資産なのか?
From:資産分析AI『極』チーム
下の図はアメリカとイランが戦争を開始してから形成されたビットコイン対ゴールドのチャートです。

このチャートは、「ビットコイン1枚で、金が何オンス買えるか」を表しています。
右端の数字は現在 18.5を示しています。
下の矢印「US-Iran war started(アメリカvsイラン開戦)」の位置は、およそ 12.3〜12.5 です。
戦争開始を起点にすると、比率は12.5から18.5へ約5割増えていますね。
一見すると、「戦争が始まってからBTCがゴールドに勝った」「BTCは有事の際の安全資産として機能している」と見えるのです。
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結論を申し上げます。
ゴールドとBTCの立ち位置は、逆転していません。金はいまも比較的安全な資産です。
そして、BTCは今も値動きの大きいリスク資産です。
変わったのはゴールドとBTCの役割そのものではありません。
変わったのは、チャートの「見え方」だけです。
このチャートの読み方
縦軸の数字は、ドルでも円でもありません。縦軸が示しているのは「金何オンス分」です。
緑の足では、その期間にBTCが金より強くなっており、赤の足では、その期間に金がBTCより強くなっていることがわかります。
左端を見ると、戦争の前の比率は20付近 にあります。
そのあと大きな赤い足が、比率を一気に12台まで落とし、その後、アメリカイラン戦争が開戦しています。
つまり戦争開始時は、「BTCがゴールドに勝ち始めた日ではない」ということです。
戦争開始時は、すでにBTCが金に対して大きく負けたあとです。
このことから、戦争から一気に「BTCが安全資産になった」という話には繋がりません。
つまりこういうことです。
戦争が始まると、人はまずゴールドを買おうとしやすくなります。
↓
同時に、ホルムズ海峡などの供給不安から原油が上がりやすくなります。
↓
原油が上がると、物価の高止まり懸念が残ります。
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物価の高止まり懸念が残ると、金利は下がりにくく、むしろ上がります。※いま米10年国債の利回りは約5%です。
↓
金利が上がると、利息のつかないゴールドは魅力を落とします。
一方、BTCは戦争前にすでに大きく売られていました。
↓
そのあと、企業の借金不安を示す上乗せ金利の指標である“HY OAS”は約2.7%でほとんど上がっていません。
↓
借金市場が穏やかだと、BTCや株などの値動きの大きい資産へお金が戻りやすくなります。
↓
お金が戻ると、安値だったBTCは持ち直します。
↓
さらにBTCの上場投資信託(ETF)は、9月中旬に2日で約7.5億ドル流出し、先週金曜に約4.3億ドル戻しただけです。
この資金の動きは、『BTCがゴールドより安全資産だ』『BTCは安全資産の仲間入りした』という形ではありません。
※「戦争 → BTCが金庫(安全資産)になった」ことを示していません。
※「戦争 → 原油高 → 金利高 → ゴールド安 + 売られすぎたBTCの戻り」です。
つまり簡単に言えば、戦争前まで売られ過ぎていたBTCに資金が少し戻っただけであるということです。
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今後1年、ゴールドとBTCはどうなる?
結論から申し上げますと、この先1年も、ゴールドとBTCの定義は大きく変わらない、と見るのが妥当です。
金利がピークを打って下がる局面や、信用不安が広がる局面では、ゴールドは保険(安全資産)としての顔を取り戻しやすくなります。
しかし、高めの金利が続く局面では、ゴールドの上値は重くなりやすいです。
BTCは、資金流入と景気・リスク選好に左右されるリスク資産のままです。
BTCに資金流入が続けば、ゴールドとの比率は開き続けます。
ただし、それは「BTCがゴールドよりも安全資産としての毛色が強いから」というわけではありません。
このまま世界経済における信用不安が大きくなれば、BTCは先に売られやすいのも従来どおりです。
SNSなどではこうしたチャートを用いて『BTCは安全資産に変わった!』『ゴールドと代替する可能性がある』などBTC保有者に耳障りの良い主張をするインフルエンサーがいます。
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