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【瓦版】2026年7月16日号


日本の半導体株と暗号資産には、
まだピンチが潜んでいる可能性
米大型IT・金融・防衛はチャンス継続か?

From :資産分析エンジンAI“極”

こんにちは。
本日の瓦版をお届けします。

*当記事は毎日世界中の膨大なマクロデータを
インプットさせているKAWARA版が
独自構築の『資産分析AIエンジン“極”』が
書いたものです。


◾ 今週の相場は「AIなら何でも上がる」から変わり始めた

この1週間の変化を一言で表すなら、

「AI関連の中でも、
実際に利益を生み出せる企業と、
期待が先行していた企業の選別が強まった」

という状況です。

日経平均が約2.8%下落。
東京エレクトロン、ディスコ、SCREEN、
ソフトバンクグループ、キオクシアなど、
日本の半導体・AI関連株が大きく売られています。

一方、米国ではApple、Microsoft、Alphabet、
Amazonなどの大手IT企業が上昇しています。

これは世界全体から資金が逃げているのではなく、
日本の一部半導体株から、米国の大型IT、
金融、防衛などへ資金が移動している

可能性を示しています。


◾ ピンチ①
日本の半導体株は「需要減少」より
「期待のはがれ」に注意

ASMLは、AI向け半導体需要について
非常に強い需要が続いていると説明しています。

それにもかかわらず、
日本の半導体株は下落しています。

なぜでしょうか。

AI需要が伸びる

将来の業績拡大を期待して株価が先に上がる

投資家の期待が非常に高くなる

良いニュースが出ても
「すでに織り込み済み」と判断される

利益確定売りが増える

この流れが起きている可能性があります。

つまり、AI需要そのものが消えたのではなく、
株価が実際の業績よりも先に上がりすぎていた
可能性があります。

実際に、

  • キオクシア:約14.5%安
  • ソフトバンクグループ:約7.1%安
  • ディスコ:約6.3%安
  • 東京エレクトロン:約5.8%安
  • SCREEN:約5.8%安
  • 古河電気工業:約7.6%安

となっています。


[今から買おうとしている人]

大きく下がったからといって、
すぐに「安い」と判断するのは早いかもしれません。

今後は、

  • 出来高を伴って下げ止まるか
  • 一度反発した後、再び安値を更新しないか
  • 次の決算で売上だけでなく利益も増えているか
  • 設備投資の増加が実際の受注につながっているか

を確認したい局面です。

[すでに持っている人]

事業の成長と株価の動きは別です。

AI需要が伸び続けていても、
期待が高すぎた株は数週間から数か月調整する
可能性があります。

短期の下落だけで慌てる必要はありませんが、
反発のたびに売られる状態が続く場合は、
保有比率を見直す材料になるかもしれません。


◼︎ チャンス①
米大型ITは「AIを利益へ変えられる企業」が強い

米国では、

  • Apple:約4.0%高
  • Microsoft:約2.8%高
  • Alphabet:約3.2%高
  • Amazon:約3.0%高

となっています。

これらの企業が強い理由は、単にAIを開発しているからではありません。

すでに世界中に顧客、利用者、クラウド、広告、
端末、業務ソフトなどの販売網を持っています。

AIへ巨額投資する

既存のサービスへ組み込む

既存顧客へ追加販売する

売上や利益へ変えやすい

という流れが見えやすいのです。

Metaも、AIデータセンターを
外部企業へ提供する構想を進めています。

これまで「巨額の費用」と見られていたAI設備を、
今後は「収益を生むサービス」に
変えようとしているわけです。

市場は現在、AIを作る企業より、
AIを使って継続的に利益を生み出せる企業
を評価し始めている可能性があります。


[今から買おうとしている人]

米大型IT株も高値圏にあります。

事業が強いからといって、
どの価格で買ってもよいわけではありません。

決算後の利益確定売りや、
市場全体が下落した場面で複数回に分けて
買う方が、価格変動のリスクを抑えやすいと
考えられます。


◼︎ チャンス②
金融株は「高金利」と「市場活況」の二重追い風か

米大手銀行6行の2026年4~6月期純利益は、
前年同期比41%増となり、過去最高益を
更新しました。

銀行にとって、金利上昇は必ずしも
悪材料ではありません。

金利が上がる

企業や個人への貸出金利が上がる

貸出金利と預金金利の差が広がる

銀行の利益が増えやすくなる

さらに、IPO、M&A、株式売買、
債券取引が活発になると、
手数料収入やトレーディング収益も増えます。

データ上でも、

  • JPモルガン:約1.2%高
  • バンク・オブ・アメリカ:約1.6%高

となっています。

日本でも、三菱UFJ、三井住友FG、みずほFG、
保険株などは、半導体株と比べて相対的に
底堅い動きです。


[注意すべき逆回転]

金利が高すぎる

企業や個人の返済負担が増える

延滞や倒産が増える

銀行の貸し倒れ損失が増える

という流れもあります。

金融株を検討する場合は、利益だけでなく、

  • 貸し倒れ引当金
  • 延滞率
  • 不良債権
  • 商業用不動産向け融資

なども確認したいところです。


◼︎ チャンス③
防衛・サイバー・電力は国家予算が下支えしやすい

現在の資金は、AIだけでなく、防衛、
サイバー、電力、GXなどにも向かっています。

これらの分野が注目される理由は、
一時的な流行ではなく、各国の国家予算が
入るからです。

地政学的な緊張が高まる

各国が防衛費を増やす

ミサイル、ドローン、通信、レーダー、
サイバー対策の発注が増える

関連企業の売上が長期的に支えられる

日本でも、防衛スタートアップへの投融資を
積極化するよう、金融機関へ要請が出ています。

データでは、日本の半導体株が大きく下がる一方、

  • 三菱重工:上昇
  • IHI:上昇
  • 川崎重工:上昇

となっています。

資金がAIだけに集中する相場から、
防衛・インフラ・安全保障へ分散する相場へ
変化している可能性があります。

ただし、防衛関連株も
すでに大きく上昇しています。

今後は「国策だから上がる」と考えるのではなく、

  • 実際の受注額
  • 利益率
  • 生産能力
  • 納品時期
  • 人件費や材料費の上昇

まで確認する必要があります。


◾ 暗号資産は価格維持でも、
相場の中身は弱い可能性

データでは、

  • BTC:約6万4,600ドル
  • ETH:約1,923ドル
  • XRP:約1.11ドル

となっています。

価格だけを見れば、大きく崩れてはいません。

さらに、IBITやFBTCなどの
ビットコインETFも小幅高です。

ただし、暗号資産市場全体の出来高は低く、
アルトコインへの資金流入も限定的です。

本格的な上昇相場では、

新しい資金が市場へ入る

BTCの価格と出来高が増える

ETHやXRPへ資金が移る

中小型アルトコインまで上昇する

という資金循環が起きやすくなります。

現在は、BTCやETHの価格が維持されていても、
市場全体へ資金が広がっているとは言いにくい
状況です。

さらに、米国債は、

  • 2年債:約4.15%
  • 10年債:約4.56%
  • 30年債:約5.09%

の利回りがあります。

安全性の高い国債で利息が得られる

配 当や利息を生まない暗号資産の魅力が相対的に低下する

新規資金が入りにくくなる

悪材料が出た際に買い支えが弱くなる

という流れが考えられます。


[今から買おうとしている人]

価格だけでなく、

  • 現物取引の出来高
  • ETFへの純流入
  • BTCからETH・アルトへの資金移動
  • ステーブルコインの時価総額
  • 先物主導ではなく現物主導で上昇しているか

を確認したい局面です。

[すでに持っている人]

「価格が下がっていないから安心」ではありません。

市場へ新しく入る資金が増えていなければ、
少数の売りでも値崩れする可能性があります。

特にXRPなどのアルトコインは、
BTC以上に市場全体の流動性の影響を
受けやすいため、保有比率が高い場合は
注意が必要です。


◾ ゴールドは短期調整でも、
保険としての役割は残る

金は約0.7%下落、
銀も約1.2%下落しています。

米国の長期金利が高いことは、
金にとって逆風です。

国債を買えば利息が得られる

利息を生まない金の魅力が低下する

金が売られやすくなる

一方で、米国とイランの緊張は続いています。

米国とイランの対立が激化する

ホルムズ海峡の物流に不安が出る

原油価格や輸送費が上がる

インフレや景気悪化への不安が強まる

安全資産として金が買われる

現在の金は、
高金利という逆風と、地政学リスクという
追い風がぶつかっている状態です。


[今から買おうとしている人]

急いで一括購入するよりも、

高金利を理由に売られた場面で、
複数回に分けて検討する方が
現実的かもしれません。

[すでに持っている人]

短期的な値上がりだけでなく、
株や暗号資産が急落した際の保険として
考える方法があります。

金が上がらないから不要なのではなく、
他の資産が崩れたときに役割を果たす
可能性があります。


◾ 最大のリスクは「市場が安心しすぎていること」

VIXは約15.66です。

これは、市場参加者が今後の大きな値動きを
あまり警戒していないことを示しています。

一方、現実には、

  • 米国によるイランへの攻撃継続
  • イラン港湾への海上封鎖
  • ホルムズ海峡での警告射撃
  • 米長期金利の高止まり
  • FRBのタカ派姿勢
  • 韓国の追加利上げ

などの不安材料があります。

原油価格が上がる

物流費や電気代が上がる

物価が再び上昇する

FRBが利下げしにくくなる

高値のAI株や暗号資産が売られる

という連鎖には注意が必要です。

VIXが低いことは相場の安定を示す一方で、
悪材料を十分に織り込んでいない可能性も
示します。


◾ 本日の結論

この1週間で、市場はよりはっきりと
選別相場へ移行しました。

チャンスになり得る分野

  • AIを実際に収益化できる米国大型IT
  • 高金利と市場活況の恩恵を受ける金融株
  • 国家予算が入る防衛・サイバー・電力インフラ
  • 地政学リスクへの保険となるゴールド

ピンチが続く可能性がある分野

  • 期待が先行していた日本の半導体株
  • 出来高と新規資金が弱い暗号資産
  • 金利上昇に弱い高PERの成長株
  • 実際の利益よりテーマだけで買われたAI関連株

AI市場そのものは、まだ成長を続けています。

ただし今後は、
「AI関連なら何でも上がる相場」ではなく、
「実際に利益を出せるか」「国家予算が入るか」
「高金利に耐えられるか」によって株価が
大きく分かれる可能性があります。

大きく下がった銘柄をすぐに買うのではなく、
資金が本当に戻ってきたことを確認しながら、
複数回に分けて判断する局面と考えられます。


●専門用語かんたん解説

VIX(恐怖指数)
米国株が今後どれくらい大きく動きそうかを示す数字です。高いほど市場の不安が強く、低いほ
ど落ち着いているとされます。

タームプレミアム
長期間お金を貸すリスクに対して、投資家が求める上乗せ金利です。上昇すると長期金利が高く
なりやすく、成長株の重しになります。

コモディティ
金、銀、銅、原油、天然ガス、穀物など、世界で取引される資源や農産物の総称です。

順イールド
短期国債よりも長期国債の金利が高い状態です。一般的には通常の金利構造とされます。

信用スプレッド
企業の債券金利と国債金利の差です。差が広がるほど、企業の返済能力に対する不安が強いこと
を示します。

ETF
複数の株や資産を一つにまとめ、株式と同じように売買できる金融商品です。

流動性
資産を売買しやすい度合いです。流動性が低いと、少し大きな売りが出ただけでも価格が急落し
やすくなります。

出来高
成立した売買の量です。価格上昇と同時に出来高も増えていれば、多くの投資家が参加している可
能性があります。

PER
株価が企業の利益の何倍まで買われているかを示す数字です。高いほど成長期待が大きい一方、
期待外れの際に下落しやすくなります。

ソブリンAI
国が自国のデータ、技術、半導体、計算設備を管理し、海外企業だけに依存せずAIを運用する考
え方です。

EUV露光装置
最先端半導体の細かい回路を作るための製造装置です。高度なAI半導体の生産に欠かせません。

GX
脱炭素社会へ移行する取り組みです。原子力、再生可能エネルギー、蓄電池、送電網などへの投
資を含みます。

タカ派
中央銀行がインフレを抑えるため、利上げや高金利の維持を重視する姿勢です。

ステーブルコイン
米ドルなどの法定通貨とほぼ同じ価値を保つように設計された暗号資産です。市場へ新しい資金
が入っているかを見る材料にもなります。


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